今は、朝の6時前ごろ。ほんの少し、東の雲が赤くなってきました。
今日は、曇りかな。晴れかな。結構、冷え込みます。
エルビスは、ごく普通に黒人女性のコーラスガール達と一緒にライブをしていましたが、
黒人ミュージシャンは使うな、という興行主のところでは、
どんなにお金を積まれても、一切、ライブをやらなかったのだそうです。
どんなに興行主が謝って発言を撤回したとしても、その人達とは仕事をしなかった。
公然と、黒人差別が行われていた時代、それは、とても勇気がいった事だと思います。
森さんの辞任のことで、
やれ、マスコミが発言を切り取っている、とか、森さんがバッシングされすぎだ、
とかいう論評があるようですが、その論評自体が、全く的外れなように思います。
森さんの発言の全文を、何回、読み返しても、女性を蔑視しているとしか思えないし、
一番大事なことは、国のオリンピックのトップが、公然と、性別による差別をしている、
ということのように思います。
何年か前、日本の医大が入試の時、女子だけに合格基準を厳しくしていたことが判明したり、
多くの大学や学校や、たくさんの企業が、男女比を鑑み採用していた事実も明らかになり・・。
それが、公然と行われていたことを知り、無力感に苛まれた人達がいかに多かったことか。
男女機会均等が叫ばれて久しいと言うのに。
日本だけではなく、アメリカでもイギリスでもフランスでもドイツでも、北欧各国でさえも、
長らく、女性差別や人種差別が行われてきて、今も、その問題と向き合っているように思います。
性別や人種が違うだけで公平に扱われないと言うことは、
まったく、あってはならない、と言うことを、まだ、この国の人達は分かっていないのかなあ。
僕は、男性が優れているとは思わないし、女性が優れているとも思わないし、
色々な性格や、得手不得手のある人たちがいて、いろいろな個性の人がいる。
ただ、女性、というだけで、はなから相手にされない、と言うことが問題なのだと思います。
女性は話が長い、とか、競争心が旺盛だとか面倒くさいとか、嫉妬深いとか、
どうせ結婚して出産して、その間、仕事を休むから採用しない、とか、
はたまた、子供を産まない女性は生産性がない、とか、
性犯罪に会うのは、女性が悪いからだとか、この国の政治家達は問題発言を繰り返し、
どれほどの人の気持ちを踏みにじってきたのだろう。こういうことを言う人達に、
どんな弁解が許されるのだろう、と思います。
人の心には、色々な差別感情があるし、根強い感情をなくすことは、とても難しい。
僕は、昔、姉と電車に乗っているときに、
「お前らなんか生きてる資格はない、電車に乗るな」と言われたことがあります。
僕自身も、美大を卒業したやつは使い物にならない、と会社の面接で言われたこともあるし、
その度に、何くそ、と思ってやってきたけれど、
いろいろな差別や偏見のない社会を目指すためには、とても長い時間が必要だし、
そのためにも、まず、政治家やリーダーの人たちが模範を示してほしいところです。
弱い立場の人達を守ることが、多くの人に希望を抱かせることになるし、
ひいては、それが良い国や、強い国になることだと思うし、あるべき世界のように思います。
それは、今までの歴史が証明しているのでしょう。
なぜ、この国の政治家は、そういうイメージを持つことが出来ないのだろう。
色々な思い込みや、フィルターを排して、率直に、みじかな問題と向き合ってほしい、
と切に思います。

エントランスにて。
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